写真は非常にシンプルなものです。
音もなければ、匂いもない、動きもない、静止画です。
静止画ということで言えば、絵画がまさに静止画です。
写真の発明当初、その模範となったのが絵画である。
このことは、絵画がそのまま写真になったことです。
肖像画が肖像写真になり、風景画が風景写真になった。
写真が、絵画ではなくて、写真として自立するのはいつか。
それはステーグリッツの三等客船とか終着駅あたり。
1890年代から1910年代のことだ。
およそ百年前に、そのような事態が起こった。
写真における分離派、といえばよいのでしょうか。
それから100年、カメラ製造技術の発展があって、デジタルに至る。
出来上がる写真においても、カメラの機能に由来することが多々あります。
それから、写真に撮られて物語られるテーマ、その内容があります。
大事なのは、このテーマである。
なにを撮るのか、その先の被写体のとらえ方といえばよいか。
あるいは、被写体と自分との関わり、そのこと自体。
関係性のなかで撮られてきた写真が、改めて意識させられる。
関係性そのもの、その在り方、存在の仕方、等々。
写真をめぐる話は、いまや内面の問題に触れてきています。

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写真は<神の社> 2013.12.7